ハチドリ日記

聡明で繊細、ギフテッド児子育て日記

【学校からの苦情の嵐】

それから夏休み前までの約2か月、担任の先生からの苦情は週1~2回のペースで続きました。

 

電話は、さすがに仕事中に長電話は困るので、できるだけ連絡帳でお願いしますと伝えました。
が、電話が週に1回、連絡帳は週に2回長文が…。

 

内容は主に、
①Aくんが友達にちょっかいを出す。消しゴムをとったり、鉛筆を外に投げたり。他の子が怖がっていて、不登校につながったら困るので何とかしてほしい。
②クラス内や他のクラスへ行って歩き回り、活動を妨害する。
③担任に対して生意気な口調。「うるせえ」「それくらい知ってる」など。
④クラス内で大声で何かを話し、授業を妨害する。

 

これに対し、そういうときは校長室に連れていき、校長先生と話しているとのこと。
校長室では落ち着いて、校長先生と話したり、校長先生に自作の問題を出したりして楽しんでいる。

毎回引きずって連れていくことになるので、担任がクラスを離れることになり、他の子にも大変迷惑である、とのこと。

 

本人は、特に学校に行くのを嫌がるわけでもなく、学校が嫌いというわけでもなく、自宅では普通でした。

 

が、幼児期から始まった吃音が激しくなり、時々会話が成り立ちにくくなることも。
彼なりに、処理しきれない刺激があったのかもしれないな、と思います。

【学校からの初電話】

初めての学校からの苦情の電話は、5月GW明け早々にありました。
学校からの電話って、緊急のケガ等もあるので、仕事中でも出ないわけにはいかず、電話を取ると…

 

①Aくんが友達とトラブルになり、偶然目のあたりに相手の子の手がぶつかったので、様子を見てほしい。
②そもそも、それはAくんが相手の子にしつこくちょっかいを出したことが原因。
③Aくんが座っていられず、教室の中をうろうろする。
④他のクラスにも入っていったりして、大変迷惑である。
⑤学年の先生はみんなこの状況を知っていて、「大変だね」と言われる。
⑥おうちでも、学校での過ごし方についてよく話しておいてください。

といった内容が30分以上続きました。

 

ただ、Aは自宅で過ごしているとき、多動傾向はありません。
むしろ、外出先で「そこで待っててね」と言うと、一切そこから離れないタイプ。

 

教室内をウロウロする…?

不思議な違和感がありつつ、先生の「クラスメートも担任も困っている。他の先生もみんなAくんに問題があると言っている」という、あまりの剣幕に、その違和感を伝えることはできませんでした。

【鉛筆が消えていく…】

入学して1週間程度たったときのこと。
まず困ったのは、鉛筆がなくなることでした。

 

新1年生で用意した鉛筆、毎日5本持っていくのに、帰ってきたら1~2本。
更に、その1~2本の鉛筆も、先が折れていたり、書けないくらい削れていたり。


自由帳に書いてあるわけでもなく、何してるんだろう…と思ったら、筆箱の中を延々と塗りつぶしているのです。
(中面が黒いプラスチックなので、あまり見えないけれど、鉛筆の芯ならではの黒光り感)

更に、筆箱の表面には、鉛筆を刺したと思われる穴がたくさん。

 

1年生男子ってそんなもの?と思いながら、鉛筆は100均で買うことにしました。

今になって思えば、あれは暇と苛立ちの結果だったのかもしれません…

【入学式で背を向ける。】

2022年4月。長男も通う地元の公立小学校に入学しました。
その頃には、だいぶ気難しさが花開いてきたA。

 

入学式で顔が映っている写真が1枚もありません!

 

写真を撮ろうとすると、寝転んだり隠れたり、背を向けたり。
何がそんなにイヤなのか分かりませんでした。

 

どうやら、「小さくて可愛い!」「小学生にあどけなさがあって最高!」という周り(←主に親)の目に、反抗心というか、「なめんじゃねーぞ」という意識が発動したのかな、と。

 

この入学式時点では、まだ波乱の1年生が始まるとは思っていなかったのですが、一つ懸念点が…。
それは、担任の先生が長男のときと同じ先生だったこと。真面目な先生らしい先生なのですが、その論理展開が長男と合わず(たぶんいい加減な家庭とも会わず)、反抗的になってしまって学校からの電話の嵐だったのです。


そして、その予感は的中するのでした…。

【年長1月に保育園から呼び出し】

保育園生活では、特に大きなトラブルなく過ごしてきたA。年長の1月、先生から「面談を」と呼び出しがありました。

 

聞くと、「年明けから、集団の活動から逸脱するようになった」「制作などで、投げやり→投げ出すようになった」とのこと。

 

年末年始で何か特別なことがあったかというと、そうでもない。
長男の中学受験塾が忙しくなってきて、そちらに注意が偏ったところはあるけれど、さほど大きい変化ではなさそう。

 

なんなんだ…?と全然分かりませんでした。
世の中はコロナ禍で不安な空気ではありましたが、幸い我が家はあまり大きな変化もなく。
休校・休園・在宅勤務で、家族でゆったり過ごしていたのでした。
(それはそれで大変ではありましたが、世間一般よりお気楽に過ごしていたと思います)

 

今から振り返れば、保育園の生活が就学に向けて「集団」を意識するようシフトしてくださっていたこと、また本人の完璧主義が花開いてきてしまった時期なのかな、と思っています。

 

その「完璧主義」は、その後どんどんエスカレート。
苦手なお絵描きでは、描きはじめて気に入らないと真っ黒に塗りつぶすように。
怖い… 家庭に問題があるとしか思えない感じ…

【あれ、それ読めるの?】

年長さんになったA。

保育士の先生から、「Aくん、漢字をよく知ってますよね!」とのコメント。
その要因には心当たりがありました。
それは、「テレビを字幕つきで見ていること」。

 

当時も今も、我が家は全員しゃべりたいと自由にしゃべります。4人家族なのに、テレビのセリフが一切聞こえない。
というわけで、Aが年中の頃から、テレビは「常に字幕つき」がデフォルトとなりました。


そうすると、音声を聞きながら字幕が流れるので、字を覚えていると思っていました。
確かにその要素はあったのですが、驚いたのは年長の3月。


消音にしていたのに、「ウクライナ侵攻による燃料費高騰により、世界経済に大打撃」というテロップをふりがな無しで読み上げたのでした。


…あれ、それ読めるの?
…じゃあ、保育園からのお便りも、市からのお知らせも、全部読めちゃってるの?

【小学校入学まで】

乳児時代のAは、数回熱性けいれんを起こした以外は至って健康で、特に育てにくいということもない男の子でした。


1歳から保育園に入園し、お兄ちゃんも保育園にいたので、「そういうもの」という感じで慣らし保育も順調。
「手がかかる」でもなく、「手がかかりすぎない」でもなく、特に変わったところを感じることはありませんでした。

 

幼児になり、指摘されたのは「体の硬さ」。保育士さんの「Aくん、よく転びますよね」というコメントで、そうなのか…幼児って転ぶものだと思ってた…と。
療育センターを訪問し、ストレッチの方法を教えてもらって様子見となりました。

 

年少さんの頃から、吃音が始まりました。ただ、吃音があってもお構いなしによくしゃべる。周りの子もAの話し方のスタイルに慣れてしまって、全部伝わっているので、「まあ多くの子にあるものだし」と気にしていませんでした。

 

年長さんになって、保育士の先生から「Aくん、何でもよく知ってますよね!」と頻繁に言われるように。
そのときは、「よいところを探してくださって、ありがたい~」と思っていました。